はじめまして。アインズグループ代表の上原です。
これまでX(旧Twitter)というスピード感のある場所で、日々感じたことや経営のヒントをリアルタイムに発信してきました。おかげさまで多くの方に届くようになりましたが、この時代、Xは相次ぐ凍結ラッシュ。流れていってしまう情報の断片としてではなく、自分の言葉を「記録」としてnoteに残していこうと思う。
まずは自己紹介を兼ねて、自分が大事にしている考え方の話をさせてください。
自分がアインズグループの代表として、そして一人の人間として何よりも大切にしているのは、「関わる全ての人に感動を届ける」ということです。
この業界で20年近く走り続けてきましたが、世の中の「普通」や「当たり前」に甘んじるつもりはありません。お客様へのサービスはもちろん、共に働く仲間やその家族が「この会社で良かった」と心から思える環境を作ること。そして、自分自身に対しても常に嘘をつかず、誠実に挑戦し続けること。これこそが、アインズグループを通して実現したい「誠実な経営」の根幹です。
なぜそこまで「感動」や「誠実さ」にこだわるのか。 そして、このアインズグループという組織がどこを目指しているのか。少し長くなりますが、自分の背景と、今この瞬間に賭けている想いについてお話しします。
美容師からナイトビジネスへ。 人生を動かした最初の現場
この業界に入る前、社会に出て最初についた職は、美容師。
6年間、朝から晩まで働いて、月給は28万円。
独立も考えていた時期、お金も稼ぎたい気持ちもあり、知り合いのお手伝いみたいな感じでこの業界に入りました。最初は軽い気持ち入った業界、でも気づけば電話を取り、サイトを更新して、自然と現場に立つことが日常になりました。
初月の給料は38万円。衝撃でした。
当時の自分にとって、身を粉にして働いていた美容師の頃から、10万円のアップ。それは単なる数字以上の重みがありました。最初の動機は、恥ずかしいくらいシンプルに「お金」だったかもしれない。でもその瞬間に人生が動きだしたのです。
「この業界で、真剣にやってみよう」
そう心に決めたのは、この時です。 それは単に稼げるからという理由だけじゃない。自分が注いだ熱量に対して、これほどまでにダイレクトに応えてくれる場所が他にあるだろうか、という可能性。
あの時、あの場所で、覚悟を決める選択をしていなければ、今の自分は絶対にいない。
それから20年近く。 俺はあの時の自分の選択を正解にするために、そしてかつての俺のように「人生を変えたい」と願う人にチャンスを繋ぐために、このグループを大きくしてきました。
「たかが仕事」じゃない「人生を変えるための挑戦」の場
今、アインズグループが業界No.1を目指し、福利厚生や教育にどこよりも投資している理由も、すべてはこの原体験に繋がっている。
120名の組織が崩れかけた、ブレンダ難波店での挫折
業界に入ってしばらくして、ブレンダ難波店の店長を任されることになりました。
当時27、28歳。キャスト120名以上を抱える、グループでも指折りの巨大店舗。 プレイヤーとしては自信があったし、実際に数字も出せていた。「俺のやり方でやれば、マネジメントだっていけるやろ」——心のどこかで、そう高を括っていたんだと思います。
でも、結果は全然ダメでした。
「なんでこれができないん?」 自分ができることを基準にして、できない人の気持ちに寄り添うことができなかった。 今振り返れば、自分の感情ばかりを相手にぶつけ、正論を振りかざして無理やり人を動かそうとしていたのかもしれません。
当然、人はついてこない。 少しずつ、組織の熱量が冷え、崩れていくのを感じました。
その時、痛感したのは、 プレイヤーとして自分で成果を出すことと、人を育てて組織を動かすことは、まったく別の仕事だということ。
当時の俺には、相手の話に耳を傾ける「聴く力」も、相手に伝わる言葉を選ぶ「伝える力」も、圧倒的に足りていなかった。
この「ブレンダでの挫折」があったからこそ、俺は変われたと思う。 今
「教育」や「仕組み」に並々ならぬこだわりを持っているのは、あの時の自分のような失敗を、今の仲間たちにはさせたくないからです。
「原因は常に自分にある」—転換点となった行動指針
ブレンダで組織が崩れかけていたあの頃、口から出るのは周りへの不満ばかりでした。
「あいつが動かへん」「なんで伝わらんねん」「この環境が悪い」 指先を外に向け、誰かのせいにしている間は楽でした。でも、そんな考えでは、当たり前だが、現実は一ミリも変わらない。
「周りが変わるのを待っていても、一生このままだ。だったら、自分が変わるしかない」
そこから考え方を180度変えた。 「あいつを見抜けなかった俺が、まだまだやったな」 「変化に気づけなかった俺自身に、問題があるな」 そう考えるようにした。
ただ、勘違いしてほしくないのは、これは「自分を追い詰めること」とは違うということ。 俺の考える「自責」の本質は、自分をむやみに責めることではない。「自分に変えられる部分はどこか」を、泥臭く探し続けることです。他責は、視線が外に向く。そこで思考が止まる。 自責は、視線が自分の行動に戻ってくる。「次、どう動くか」に意識が向く。 その視点の違いだけで、次の動き方はガラッと変わる。
アインズグループには今も、この大切な行動指針が根付いている。 「原因は常に自分にある」
仕事をしていると、つい自分を正当化したくなる。本気でこれを意識し続けるのは、案外難しい。 でも、自分自身が他責を捨てたあの時から、自分も、そして組織も劇的に変わり始めた。
もし今、何かがうまくいかなくて苦しんでいる人がいるなら、一度だけ矢印を自分に向けてみてほしい。 そこには、状況をひっくり返すための「自分だけの答え」が必ずあるはずだ。
他責をやめた地点が、新しいチームのスタートライン
あの120名の現場での失敗が、俺を、そして経営者としての器を変えた。 他責をやめたあの地点こそが、本当の意味での「新しいチーム」のスタートラインやったんやと、今は確信を持って言える。
その覚悟が連鎖するように、この4〜5年でアインズグループには驚くほど多様な、各界のプロフェッショナルが集まってきてくれた。世界的なアパレルブランドのマーケター、大手メーカー出身の人事、何百億単位の資金を動かしてきた経理のスペシャリスト。さらには、難関大を首席で卒業してこの業界に飛び込んできた若手まで。
今や、まりてんさんをはじめ、各分野に専任のプロがいて、互いの背中を預け合える体制が整っている。 俺一人の力では、絶対にここまで来られへんかった。今の俺たちの強みは、一人のカリスマ的な優秀さではなく、「仕組み」と「人」が化学反応を起こして成果を出す体制を築けていることだ。
最後に、今この文章を読んでくれている人の中に、もし、目の前のことが思い通りにいかなくて立ち止まっている人がいるなら、一度だけ「矢印」を自分に向けてみてほしい。
「自分に何が足りんかったか?」 「自分の伝え方は、相手に届く形になっていたか?」
その問いを自分に投げかけるのは、痛みを伴うかもしれない。でも、その痛みの先にしか、現状を打破する「次の一手」をつくる土台は現れない。
アインズグループは、これからも「誠実さ」を武器に、この業界の常識を塗り替えていく。 自分たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。
これからも応援よろしくお願いします。
アインズグループ代表 上原